古く良き時代の、、、ワタクシの修学旅行。。
行先は、ニィハオではない日本の中国地方でした。
フィンランドからの留学生・ナンヤネン君も交えて、
果たして、次には如何なる試練が待っていましょうか。。。
イマドキの公序良俗を鑑み、けっこう手直ししています。原文ママではありません。
文中に登場する地域の描写は当時のもの。なので観光情報としての要素はゼロです。。
マヌケな昔話として読んでやってくださいませ。
======以下 本文=====
バスは、広島市内に入りました。
訪問場所は、『平和記念公園』。広島と言ったらココでしょう。
事前に『原爆』の予備知識が有った様で、それを楽しみにしていたナンヤネン君。
もちろん、メインとも言うべき「平和記念資料館」の見学もコースに入っていたのですが、、、
突如、、、訳の分からない展開になったのです。
「資料館が大混雑なので、中に入れるのは1クラスあたり1班だけ」
なんぢゃそりゃですよ。。。
で、、その選抜方法は、、班のリーダーによるジャンケンだというのです。。
ななんと、、ワタクシが何よりも苦手なジャンケン。。
不安げに覗き込んでくるナンヤネン君。。。負けちゃったらどうしましょ。。
しかしワタクシは勝ったのです。奇跡です。
「ブラボー! ワンダホー!」
喜ぶナンヤネン君と握手をしつつも、、一抹の不安もありました。
思い出すのは、、、秋芳洞のシーン。。
興味深々に見学するであろうナンヤネン君によって、、、
再びセンセーさまからパンチを喰らう結果にならないかです。
で、、、結果は、そうなりませんでした。
反省し、テキパキ見学したからかですって?
違うんです。。。
いざ入館しようとしたら、、、、「やっぱり、全員見学ナシ」なるご下命。。
あーでもないこーでもないとやっているうちに、閉館時刻となってしまったのだそうな。。
時間が押せ押せなのに宮島に渡り、厳島神社をゾロゾロと小走りで周って戻ってきたりとか、、
そういう事をやっているから時間が無くなるんですよ。。ホントに。。
まるでジェットコースターのような展開に、、ただただクチあんぐりのナンヤネン君。。
せっかく機嫌が良くなりつつあったのに、、、、どうしてくれましょう。
まるで敗残兵の転進のように、ゾロゾロと向かったのが本日の宿・広島東急インでした。
今から思えば何と言う事もない、ごくごくフツーのビジネスホテルです。
しかしイナカのアタマワルい高校生たちには、初めての本格的ホテルだったんですよ。
全員がシングルルーム。ソレも嬉しハズカしの初体験だったりするんです。
今から思えば何と言う事もない、ごくごくフツーのビジネスホテルです。
しかしイナカのアタマワルい高校生たちには、初めての本格的ホテルだったんですよ。
全員がシングルルーム。ソレも嬉しハズカしの初体験だったりするんです。
初めてのオートロックに不安を覚えて、ホントに鍵が掛かってるのかを確認したりもしました。
案の定、自分の部屋から締め出されてフロントに走る者も出始めた頃、、、、
我らが担任のセンセーさまが登場!!!
「おまえらぁ!勝手に出歩くなぁ!! よぉしっ。ウチのクラスは、俺がキーを預かる!!」
キミの悪いカン高い声での強権発動!!
無理やりキーを没収された我らは、誰一人部屋から出る事が不可能となってしまったんです。
案の定、自分の部屋から締め出されてフロントに走る者も出始めた頃、、、、
我らが担任のセンセーさまが登場!!!
「おまえらぁ!勝手に出歩くなぁ!! よぉしっ。ウチのクラスは、俺がキーを預かる!!」
キミの悪いカン高い声での強権発動!!
無理やりキーを没収された我らは、誰一人部屋から出る事が不可能となってしまったんです。
「平気ですねん!!スリッパをドアに挟んでおけば大丈夫ですねん!!」
我々とは、一味違ったキレを見せるナンヤネン君。
なるへそぉ! などと関心しながら、一つの部屋に集まり、、、
トランプなどに興じたりしました。とっても健全です。
ほどなく、
「今度は、フィンランドで流行ってるゲームをしますねん!!!」
早速始めてみると、『大貧民』に似ていながらも、フシギなルールが追加されているルールでした。
中々面白いゲームなんですよ、それが。
「今度は、フィンランドで流行ってるゲームをしますねん!!!」
早速始めてみると、『大貧民』に似ていながらも、フシギなルールが追加されているルールでした。
中々面白いゲームなんですよ、それが。
今となってはゲーム名も、そしてルールも思い出せないのが残念でなりません。
当然の様に、ナンヤネン君が一人勝ち。。何度やってもです。
当然の様に、ナンヤネン君が一人勝ち。。何度やってもです。
彼は相当機嫌を良くし、やがて
「そろそろ寝ますねん!!」
と、部屋に戻っていったのです。
しかし!!!!
「大変ですねん!!いつのまにかスリッパが抜かれてますねん!!」
血相を変えて戻ってくるナンヤネン君。
見事に締め出されてしまったのでした。
フロントに行ってカギを借りきてやろうかという提案に対し、
「隣の人の部屋の窓から移りますねん。」
「えっ!!ここは8階ですぜ!! もし落ちたら・・・」
「大丈夫ですねん!!!」
たいした足場も無く、遥か下が丸見えだと言うのに、、、
全く怯える事も無く、サーカス技を発揮するナンヤネン君でした。。。
広島を後にし、次は倉敷に向かいました。
倉敷と言えば大原美術館です。
倉敷と言えば大原美術館です。
もちろん見学予定になっています。
が!! 閉館!!!
臨時閉館では無く、週に一度の定期閉館なんですよ!!
が!! 閉館!!!
臨時閉館では無く、週に一度の定期閉館なんですよ!!
そんなの、計画段階で判るハズでしょうに。。。ぶつぶつ。。
しかし、ナンヤネン君の怒りは、我々のソレを上回っていました。
「なんでですねん! 修学旅行のシオリにも、見学場所として書いてありますねん!」
そんな事知るかっ! センセーとか添乗員に言ってくれ!
ナンヤネン君ったら、周りから気を使われ、トランプでヒーローになったものですから、、、
「なんでですねん! 修学旅行のシオリにも、見学場所として書いてありますねん!」
そんな事知るかっ! センセーとか添乗員に言ってくれ!
ナンヤネン君ったら、周りから気を使われ、トランプでヒーローになったものですから、、、
次第に威張り始めてきたのでした。
結局、、蔵屋敷や柳並木の堀っぱたをウロついただけで、倉敷は終了。。
備前市に移り、備前焼の窯元の見学となったのですが、、、
そこでも係りのオジサンに特別扱いされ、ますます増長するナンヤネン君。
んもぉ威張る威張る!!
備前市に移り、備前焼の窯元の見学となったのですが、、、
そこでも係りのオジサンに特別扱いされ、ますます増長するナンヤネン君。
んもぉ威張る威張る!!
そして本日の宿、修学旅行最後の宿でもある岡山の日本旅館へ。
日本旅館と言うと聞こえは良いですけれど、いかにも『修学旅行用』といった感じのボロ宿で、
日本旅館と言うと聞こえは良いですけれど、いかにも『修学旅行用』といった感じのボロ宿で、
業務用大部屋がドスンドスンと並んだ造りでした。
次々と建て増しを繰り返したような複雑な構造で、、
その渡り廊下の屋根の上に乗って、コッソリ煙草を吸っている連中を発見したナンヤネン君。
「OH!煙草吸ってますねん!!ワタシも吸いたいですねん!!」
どうやらフィンランドでは、中学生ぐらいからの喫煙がアタリマエらしいんです。
次々と建て増しを繰り返したような複雑な構造で、、
その渡り廊下の屋根の上に乗って、コッソリ煙草を吸っている連中を発見したナンヤネン君。
「OH!煙草吸ってますねん!!ワタシも吸いたいですねん!!」
どうやらフィンランドでは、中学生ぐらいからの喫煙がアタリマエらしいんです。
1995年に「18歳未満の喫煙は禁止」と決められたそうなので、それ以前は合法でもあったのでしょうか。
しかしそれは日本の風習と異なる為、、、、
しかしそれは日本の風習と異なる為、、、、
「ホームステイ先の教師の家だけでは吸っても良い」という約束をしていたんですって。
学校では我慢しているものの、何日も続く修学旅行では辛かったのでしょうね。
吸っても良い場所なのであれば、自分も吸える、、、目を輝かせて喜ぶナンヤネン君。
一番英語が出来、事実上の通訳係のオトコが、ナンヤネン君をたしなめました。
「No!ヂスイズ バッドスチューデント!!」
一旦は煙草を吸える喜びに浸ったナンヤネン君。。
一番英語が出来、事実上の通訳係のオトコが、ナンヤネン君をたしなめました。
「No!ヂスイズ バッドスチューデント!!」
一旦は煙草を吸える喜びに浸ったナンヤネン君。。
それだけに失望のダメージは大きく、ガックリと口だけパクパクさせていました。
頼りの通訳係の言う事には逆らえないのです。
頼りの通訳係の言う事には逆らえないのです。
でも、、、このリアクションからすると、、、
実はコッソリ煙草を持ってきていたのかもしれません。。
食後の大部屋。
テレビさえも無く、ヒマを持て余す生徒達。
こうなるとアタマワルイ男子校ならではの荒んだ遊びが始まるんです。
他の部屋からクラスの「のびたくん」的立場のヤツを呼び出し、、、
いきなり布団を被せて布団蒸しにするんです。
陰湿なイヂメ? 大問題?
たしかにそうかもしれません。いや、そうです。でも、、そういう時代だったんです。。
何人か続くと、、、やがて誰も来なくなりました。
そこへ現れたのは、、担任のセンセーさま。
「おまえらぁ!なにやってるんだぁ!ぶひひひひぃ」
「おまえらぁ!なにやってるんだぁ!ぶひひひひぃ」
誰かが言いつけたのかもしれません。
「まあまあ、先生も一緒にどうですかぁ?」
所詮はバカ学校の教師ですから、、アタマワルさも生徒と同レベルだったりするのです。
「よぉしっ!オレが呼んでるって言えば、誰か来るだろう!!」
呼び出され、不安げに部屋を覗き込む、次なるのびたくん。
センセーさまの姿を発見し、安心して入り込んできた所で布団を被せられ。。。
上機嫌のセンセーさま。
「うまくいったなぁ! おまえらぁ! 乗っかるだけにしとけよぉ! 蹴ったりするなよぉ!! ぶひっ。」
所詮はバカ学校の教師ですから、、アタマワルさも生徒と同レベルだったりするのです。
「よぉしっ!オレが呼んでるって言えば、誰か来るだろう!!」
呼び出され、不安げに部屋を覗き込む、次なるのびたくん。
センセーさまの姿を発見し、安心して入り込んできた所で布団を被せられ。。。
上機嫌のセンセーさま。
「うまくいったなぁ! おまえらぁ! 乗っかるだけにしとけよぉ! 蹴ったりするなよぉ!! ぶひっ。」
そんなパターンが2~3人繰り返された頃、、、、
何となく皆で無言で目と目を合わせ、その後は視線をセンセーさまに。。。
そして、一斉にセンセーさまに飛び掛かりました。
「な・なんだぁ!!! おまえらぁ! なにをするぅ! ぶひひひひひひぃ!」
ガタイがガタイなだけに、なかなか手ごわいセンセーさま。
その時!!!
猛然とアタックをかけたのは、ナンヤネン君!!
彼は来日前から柔道に興味を持ち、すでに柔道部暦3ヶ月だったんです。
妙に強気になっている彼は、
「覚悟するねんっ!!!!!!!」
などと叫びながら、、強引な払い腰!!
メガネを吹っ飛し、ずしんと敷き布団の上に沈むセンセーさま。
その上から布団が何枚も掛けられ、、、、
そして、一斉にセンセーさまに飛び掛かりました。
「な・なんだぁ!!! おまえらぁ! なにをするぅ! ぶひひひひひひぃ!」
ガタイがガタイなだけに、なかなか手ごわいセンセーさま。
その時!!!
猛然とアタックをかけたのは、ナンヤネン君!!
彼は来日前から柔道に興味を持ち、すでに柔道部暦3ヶ月だったんです。
妙に強気になっている彼は、
「覚悟するねんっ!!!!!!!」
などと叫びながら、、強引な払い腰!!
メガネを吹っ飛し、ずしんと敷き布団の上に沈むセンセーさま。
その上から布団が何枚も掛けられ、、、、
先ほどまでの、乗っかるだけなんてナマヤサシいもので済む訳がありません。
大勢での蹴り・エルボー・ヒザが容赦なくセンセーさまの巨体を捕らえました。
責める事数分、、、、
攻撃が終了しても、起き上がれないセンセーさま。
やがてノソノソと布団から這い出て、
「おおまえらぁ!!!そこへ正座しろぉ!!!!」
しかし、集団フクロについては、センセーさまも共犯者です。モンクを言える立場ではありません。
「乗っかるだけにしろって言ったろぅ!!ぶひぃ~」
荒い息の下で、弱々しくこう言うのが精一杯のセンセーさまでした。
攻撃が終了しても、起き上がれないセンセーさま。
やがてノソノソと布団から這い出て、
「おおまえらぁ!!!そこへ正座しろぉ!!!!」
しかし、集団フクロについては、センセーさまも共犯者です。モンクを言える立場ではありません。
「乗っかるだけにしろって言ったろぅ!!ぶひぃ~」
荒い息の下で、弱々しくこう言うのが精一杯のセンセーさまでした。
翌朝、朝食の大広間に姿を表さないセンセーさま。
皆が食べ終わる頃、、、、やっと姿を現したのですが、、、
皆が食べ終わる頃、、、、やっと姿を現したのですが、、、
浴衣の前をはだけてヨタヨタと歩く姿、、二日酔いがバレバレなんです。
さぞや悔しかったのでしょう。そして悲しかったのでしょう。
悪は必ず滅びるのでした。
悪は必ず滅びるのでした。
「今までの東北や九州では単なるバス巡り。自由行動をタップリ取れる新しい形式」
それを目指し、試験的に決行された今回の修学旅行だったのですが、、
次の年から、再び行き先は九州に戻ったそうです。
次の年から、再び行き先は九州に戻ったそうです。
めでたしめでたし。。
この記事へのコメント
narayama2008
なかなか面白い一生の思い出になりそうな修学旅行でしたね(^^)
平和資料記念館や大原美術館は入れなかったですか。
フツーは先生方が下見に出掛けていると思うのですが、一体先生方は何をしてきたのやら・・・(^^;
おぎひま
平和記念館は時間が押しちゃったのかと思われかすけれど、
大原美術館は完全にミスですよ。
少なくとも、倉敷に着く前に説明はありませんでした。
途中で気がついたのに、スットボケたのかもしれません。。
凡・ハヤト
倉敷に行って大原美術館に入らないなんて、勿体ないですね。
まあ色々と事情があったのかもしれませんが。
おぎひま
全くです。定休日なんて行く前から分かっていたハズですよ。
途中で気が付いて、スッとぼけていたのかもしれません。。