市川市の行徳あたりまでママチャリで出向き、ジョニーさんのラーメンを食べての帰り道。
旧江戸川の左岸(千葉県側)を遡上し、、、
江戸川水門の歩道経由で、江戸川区に戻る事にしました。
写真中央が江戸川水門。江戸川から旧江戸川への流れを制限する水門です。
左側が江戸川閘門で、水位差があっても船を行き来させる為のロックゲートです。
まずはソコを目指して、チャリを漕いでいると、、、
江戸川(放水路)と旧江戸川が分岐する手前に、、、
何やら長方形の、、運河のような、池のようなモノがありました。
その中には、、プレジャーボートやら数トンクラスの漁船やらが、
まるで船溜まりみたいに係留されているのが見えました。
それにしてもブキミなのは、、
何隻もの船が転覆したまま放置されているぢゃないですか。
えっと、、ココに津波なんぞ来ましたっけ。。
船が係留されているのは、キチンとした桟橋では無く、、
足場パイプを組んだようなバラックですね。
ずいぶん前に沈んだのでしょうか、、けっこうコナれている船も。。。
ココは如何なる場所で、、誰が管理しているのやら。。
まさに船の墓場ですよ! ハカバ!!
ぶるぶる。。
国土地理院の地図で確認してみましょう。
江戸川は上から下に流れ、途中で分岐しています。
分岐後、向かって左側に流れるのが旧江戸川、、、右側は江戸川放水路。
一点鎖線が東京都(左)と千葉県(右)の境界なのですけれど、、
途中で線が途切れてますね。。
実はココ、東京と千葉とで領有を争っている、紛争地なんです。
途切れた境界線の下側あたりにある、水色の四角、、、
それが、この船溜まり風の部分なんです。
かつて江戸川は、今の旧江戸川が本流だったんです。
上流域の洪水防止の為、人工河川の江戸川放水路を掘削し、、
完成したのが昭和39年。以降、分岐後の下流部は旧江戸川と名前を変えました。
江戸川放水路が出来る前の水路は、↓の青い斜線の部分。
黄色い斜線の部分は、陸地だった訳ですね。
この船溜まり風の四角い池は、、、かつての江戸川の一部分なのでした。
当時の都県境は、江戸川の真ん中と決められていましたので、
船溜まりを含む旧河川の真ん中が境界線だった訳ですよ。
江戸川の流れが変わっても、元々の境界が有効(↓赤い線)。それが東京都の言い分。
それに対し、新たな流れの真ん中が境界になるべき(↓青い線)。それが千葉県の言い分。
それを、どちらも譲らないのだそうです。。
法的には、東京都の言い分が正しいのだそうですけれど、、陸続きなのは千葉県。
なので、、なかなかヤヤコシいんですって。。
↓青丸は、、、この船溜まりと旧江戸川を仕切る水門。「河原水門」という名前です。
船溜まりには転覆していない船の姿もありまして、、
その船が出入りする際は、この水門を開けなければなりません。
果たして誰が開閉するのか、あるいはセルフで開くのか。。
そもそも管理は東京なのか千葉なのか、、、ナゾです。。
Googleマップの航空写真で見ると、こんな感じです。
オカネモチのクルーザーが集っているように見えますね。
でも、実際は沈没船の巣窟、、、、江戸川のサルガッソ海。。
なお、この船溜まりの周囲には立ち入れません。キッチリと柵で囲われています。
今回の写真は、その柵の外から撮りました。ワタクシは不法侵入していませんですよ。
船溜まりの脇を通り過ぎると、、、、行徳橋の南詰に出ました。
橋を渡れば、市川市の本土(?)です。
ワタクシは、行徳橋を渡らずに進路は左へ。
それでは、東京都と千葉県の係争地帯に潜入しましょうか。
このあたりがソレ。所属自治体は未定で、住所は「河原番外地」。
鉄塔は、係争地内にある「国土交通省江戸川河川事務所江戸川河口出張所」の通信アンテナ。
所属未定と言えども、そのまま放置と言う訳に行きませんから、、、
国交省の出張所があるあたりは、江戸川区が管理。
堤防から右側のグランドは、市川市が管理する形になっています。
このグランドは、江戸川花火大会の「行徳会場」になりますけれど、
市川市が実効支配する土地ですので、この会場で花火を観るのであれば、
市川市民納涼花火大会と言うべきですね。
あ、花火大会自体は両者が協賛し、それぞれの呼び方が違うだけです。
江戸川水門に設けられた歩道から眺める、旧江戸川です。
この流れの真ん中に、千葉県が主張する境界があるんです。
中央の↓青丸が河原水門。東京都が主張する境界線は、そのあたりから出てきます。
もちろん、どちらも見た目では判りません。。
コチラは江戸川閘門。
江戸川と旧江戸川に水位差がある場合、、、、
このロックゲートで水位を調整し、船を通す仕組みです。
この日は閉まってますね。。水位差があるのでしょう。
実際に船を入れて水位調整しているシーンはコチラ。
花火大会の日ですので、船が大渋滞しています。
東京側から見た、江戸川水門と江戸川閘門の合流点。
このあたりの右岸(東京側)は、花見の名所なんです。
ボンボリなんぞがズラっと並び、サクラの下でドンチャンしていました。
コロナ以降は自粛が続いていましたけれど、
今年は、大々的に行われるんでしょうね。
それでこその花見ですよ。。
東京側を下流に下り、、、
対岸から眺める、押切ポンプ場。
あと何年待ったら、そのあたりまで橋を渡って行けましょうか。
いい加減に工事ぐらいは始めてくれないと、、
せっかく完成しても、自分で歩いて渡れないのでは困ります。。
まあ、クルマ椅子でもイイんですけどね。
豪華な屋根が付いたクルマで渡る?
それではちょっと。。。だって、あのクルマには窓も無いですし。。。
この記事へのコメント
かにょにょ@横歩き
日本でも領有権を争っている場所があったのですね!そして、架からない橋🌉もあるのですねぇ。市川市って地価がお高そうなので用地の買収が進まないのでしょうかね。
narayama2008
東京と千葉の間にも領有権の争いというのは初めて知りました。
領有権の争いはなかなか解決は難しいですね。
いよいよ暖かくなって桜も開花、満開の桜を愛でながらのお花見は間もなくですね(^^)
おぎひま
ココの他にも、富士山頂(山梨と静岡)など、
県境としては全国に14ヶ所あるそうです。
三郷市と葛飾区も争ってるみたいですよ。
これも川がらみみたいで、三郷公園あたりで県境が消えています。。
おぎひま
富士山頂とか、県境レベルでは全国に14ヶ所あるそうです。
市区町村レベルでは、淀川区と豊中市の間に、
未確定地域がある模様です。
山ちゃん
いや~あっ、個人の土地であれば裁判沙汰で決着を付けますでしょうが、自治体など役所が絡んでくると、ファジーで野放しになるのでしょうね。
おぎひま
まあ、自治体の場合、担当者には実害が無いので放置しちゃうんでしょうね。
ソチラでは、丹後半島の経ヶ岬(京都丹後市と伊根町)や、
宮津市と伊根町の境界に未確定地域がありますね。