江戸川サイクリング、、千葉県側編【3】矢切からオウチへ。。首の皮1枚の帰還。。。


矢切の渡しには、今回も乗りませんでした。。
だって、一緒に駆け落ちする相手なんぞ居ませんから。。
ウソです。混みあっていたのでママチャリごと乗るのを諦めたんです。。
それでは、せっかくなので矢切の界隈を散策しましょうか。
まずは「野菊の墓 文学碑」に。。
細川たかしのヒット曲「矢切の渡し」の歌詞は、小説「野菊の墓」をヒントにしたそうです。

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矢切の渡しの乗り場から文学碑までは、道のりで1.3km。
チャリならすぐぢゃん、、、と思ったらオオマチガエでした。
碑のある西連寺は、河岸段丘の上にありまして、、その標高は30mほど。。
変速も電動アシストも無いママチャリで、、イッキ登りなんです。
何とか押し歩きせずに、立ち漕ぎで登り切りましたよ。。。ゼェゼェ。。
で、コレが文学碑。
刻まれている文字は、著者・伊藤左千夫のお弟子さん・土屋文明の書だそうです。
内容は、小説内の文章の抜粋。
ワタクシは小説を読んでいませんので、、それがどういうシーンなのか判りません。。

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その文面は、このあたりからの眺めに触れておりまして、、
利根川、中川、秩父から足柄箱根の山々、富士の高嶺も見えるとあります。
季節や天気もありましょうけれど、、、この日は どれも見えません。。
ずいぶん、ビルなんぞも建っちゃってますしね。
ちなみに、小説「野菊の墓」が発表されたのは1906年。
物語の設定は明治時代だそうで、100年以上も前です。。

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そもそも、野菊の墓というのはどういう物語なのでしょう。
知ってたほうがキモチが入り込みやすいでしょうから、調べてみました。
【ネタバレ注意!】
矢切村で生まれ育った主人公のオトコ、、
イトコの姉さんと恋仲になるも、親・親族は大反対!
ホントはまだ何もしていないのに、男女の仲になったと決めつけられて大騒ぎに。。
主人公は家を出されて全寮制の学校にブチ込まれ、、姉さんはヨソに嫁がされる事に。
入学の為、矢切の渡しに乗る主人公、、、それを見送る姉さん。
それが、二人の最後の別れになってしまったんですって。
なぜなら翌年、姉さんは流産が元で亡くなったので。。。

ああ、デッドエンドぢゃないですか。ウルウル。
あまりにもヤルセナい結末なので、、、
矢切の渡しの作詞者は、原作に反して2人を駆け落ちさせたのでしょうかね。
なお、ワタクシは、、、
歌詞の中の2人は、てっきり柴又側から矢切側に駆け落ちしたのかと思い込んでいました。
都会のシガラミからの脱出、、、みたいな。。
そしたら、、実際は矢切側から柴又側への脱出だったのですね。。
イロコイざたのシガラミは、地方のほうがキョーレツなのかもしれません。。
【ネタバレ、ココまで】

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もうひとつ、長々とした文章が掲げられていました。
これは、400年前に、国府台で大戦争があったという内容です。
戦ったのは小田原の北条氏。そして安房から上総と攻め登ってきた里見氏。
江戸川を挟んでの戦闘で、いったんは里見氏側が大勝ちしたものの、、、
勝利の祝宴でグダグダになっているところを、夜中に逆襲されて壊滅的な大敗。。
安房に逃げ帰った里見氏は、もう再起する事は出来なかったとありました。
オクサマ!! ココにもいましたぞ! 酒で失敗したヒトが!!

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せっかくなので、北総線の矢切の駅まで出てみました。
文学碑から距離にして700m、ママチャリで5分ぐらいです。
駅前には、モニュメントのようなものは特に無く、、、、
延々と矢切の渡しの曲が流れているような事も無く、、
まあ、フツーの郊外駅です。
なお、、、駅名は「やぎり」ですが、地名の読みは「やきり」。。
そうすると、ホントは「やきりのわたし」なのですね。。

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駅付近も標高16mほどの高台なので、
江戸川の土手まで戻るには、河岸段丘を降りなければなりません。
丘の上の浄水場脇から、やたら頼りないコンクリ道を下っていくと、、
遂には階段となり、、ガコンガコンと段差を下るアリサマです。
もちろん押し歩きですよ。
オフロードバイクならともかく、、ママチャリでは乗ったままぢゃムリです。。

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どうにか江戸川の土手に戻ってきました。
さらに遡上してR6水戸街道の葛飾橋を渡り、、、
江戸川の右岸(東京側)から帰ろうかとも思ったのですが、、、
矢切側の桟橋から葛飾橋までは1.6km。柴又側の桟橋まで2.4km。
それだけ余計に走る事になりましょう。
クジケました。。文学碑への登り坂もですが、特に最後の階段が。。
来た道を戻りましょう。それが安全。。明るい未来です。

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矢切の桟橋から我が家まで、およそ11km。
フツーに漕いでいれば、どうにか帰れましょう。
思いのほか向かい風もキツくなく、、
川を下っている訳ですから、基本的に下り坂のハズ。。
もっとも、、、矢切の桟橋付近の標高は、およそ2.5m。
河口まで、ほとんどまっ平なのですね。。
津波が来たらヤバいぢゃないですか。。

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そういう災害時に、とにかく堤防の決壊を防ぐべく、、
東京側・千葉県側共に、、江戸川のスーパー堤防の建設が進められています。
大工事ですから、いっぺんには出来ず、、少しずつですけどね。
ココは、その境目。
途中から道が狭くなっていますよね。実は、ソッチが完成している部分。
手前側が、まだ未着工のフツーの堤防です。
確かに、スーパー部分のほうがブ厚くてタクマシいですよね。木も植わってますし。
ただし、こういうモノは全てが完成しないと、弱い部分からヤラレるだけ。。
ぢゃあ、いつになったら終わるのかと思ったら、、、
江戸川区の場合、全てのスーパー堤防が完成するのは、200年後だそうです。。
見れないぢゃん。。。

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京成線江戸川橋梁、R14市川橋、JR総武線江戸川橋梁、、、
3本まとめて迫ってきました。
ここまで来ますと、「帰ってきた」感が高まります。
それらの橋を渡った右岸(東京側)は、もう我が江戸川区ですから。
これまでの対岸は、葛飾区になります。
なお、千葉県側は、矢切のあたりは松戸市、、その南から市川市になります。
市川橋からオウチまで、、残り7.5km。。。

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総武線を越えたあたりにあるのが、、市川緊急用船着場。
災害発生時に、緊急物資を搬入・荷揚げする為の施設です。
江戸川区も、ポニーランドのあたりにありましたっけ。
この日、、なぜか3~40人ぐらいの人々がソコに密集して立っていました。
記念撮影の様相ですが、、、まさか緊急事態が発生していませんよね?
オウチを出て以来、、、目に見えるモノ以外の情報には接していませんので。。

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行徳橋まで来ました。ゼェゼェ。。
ココまでくると疲れが溜まったのか、、、
ペダルが妙に重たく感じ始めていました。。
まるで坂を登っているがごとくです。。。
あとひと踏ん張り!
行徳橋からオウチまでは、残り3.5kmでございます。
おっと、立ち寄らねばならない所がありましたっけ。

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そうです。行きに行徳橋から見えた、川の中のナゾの物体ですよ。。
グランドを横切って、大接近してソレを見ると、、、、
おおっ! ヒトの姿が! 上に乗っていますよ!
水上バイクで乗りつけたみたいです。
実はコレ、ウエィクボード(水上スキーみたいなやつ)のジャンプ台。
他にも、バナナボートとか水上バイクとか、色んなアトラクションがあるみたいです。
それをやっているのは、東京マリンスポーツセンターというショップ。
このあたりで そういう事が行われているとは、全く知りませんでした。。

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オウチが近づくほど、重くなるペダル。。。
頑張れ! 自分! もうすぐビールが待っている!!
どうにか無事に帰還出来たものの、、、
ママチャリは、翌日はさらにペダルが重くなり、、、
ついには押し歩きもシンドくなりました。。
チャリ屋に持ち込むと、、
ベアリングが逝っていまして、、、結局ホイールごと交換。。。
もう20年物のママチャリですから、アチコチがガタガタなんですよ。。
よく頑張った! エラい!!
いえいえ、ホメられるのはワタクシではなくてママチャリです。
矢切界隈で逝っていたら、、、果たしてどうなっていたのやら。ぶるぶる。。

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この記事へのコメント

  • ponies

    こんにちは。

    ススキの先の高層ビル、素敵な構図ですね
    気に入りました。
    2023年11月09日 11:25
  • かっちゃん

    野菊の墓文学碑まで行かれたのですね。
    確かにあの坂はママチャリではきつかったでしょう。
    スーパー堤防が完成するのは、200年後ですか!
    その前に洪水になりませんように・・・
    ススキと江戸川とビルの写真、秋の風情バッチリで素敵ですよ。
    お疲れさまでした。
    2023年11月09日 22:07
  • narayama2008

    こんばんは。

    江戸川沿いに気持ちよく走れるサイクリングロードが整備されているのですね。
    自転車はもう何十年も乗ったことがないのですが、こういうところは颯爽と自転車で走ってみたいです。
    今回はロングコースだったのですね。サイクリング後のビールは格別だったのではないでしょうか(^^)
    お疲れ様でした。
    2023年11月09日 23:05
  • おぎひま

    poniesさん、コメントありがとうございます。


    おホメいただきましてありがとうございます。
    ビルは、市川駅前の「ザ・タワーズウエスト」と「ザ・タワーズイースト」。
    高いほうがウエストです。
    2023年11月10日 11:19
  • おぎひま

    かっちゃんさん、コメントありがとうございます。


    行ってきましたよ。頑張って漕ぎました。。
    スーパー堤防は無駄だという意見もありますが、、
    200年後の子孫の為なのかもしれません。
    武田信玄が作った信玄堤は、今でも役立ってるそうですし。
    2023年11月10日 11:21
  • おぎひま

    narayama2008さん、コメントありがとうございます。


    東京側だけでなく、千葉側にもリッパなサイクリングロードが出来ていました。
    もちろんビールはウマかったですよ。
    ママチャリの修理代は9500円。。イタかったです。。
    2023年11月10日 11:23
  • かにょにょ@横歩き

    🟢なるほど!!

    野菊の墓の筋書きを知ってタメニナリマシタ。矢切の物語だったとは!
    合戦場もあったとは驚きでした。小田原城の北条氏の人たちがこんなに遠くまで来て戦っていたとは!!
    自転車で片道11キロの道をお疲れ様でした💐川は埼玉県内の川よりも幅が広くて、こんな川が溢れたらと思うと、スーパー堤防の完成が待ち遠しいですね。でも、200年後なのですね。。。。
    2023年11月12日 03:01
  • おぎひま

    かにょにょ@横歩きさん、コメントありがとうございます。

    北条氏は、関東全てを手に入れようと手広くやってましたので、
    まだまだ遠くまで遠征していた模様です。
    このあたりの大河の河口部分は、実質入江みたいなもので、
    高波、津波からも街を守らねばなりません。
    我が家も0m地帯。。お世話になってます。。
    2023年11月12日 11:23
  • 山ちゃん

    こんにちは!
    いや~あっ、間一髪で自宅まで戻られましたね。お尻の皮は大丈夫でしたか?スーパー堤防なる工事がされているようですが、堤防の決壊を防ぐ為の工事に200年もかかるとは、流石にお役所仕事ですね。
    実家の由良川堤防は決壊する前に溢れ出るので、堤防のかさ上げ工事が昨年で終了しました。でも、上流から流れて来る土砂などの浚渫工事が絶え間なく行われています。
    2023年11月20日 10:58
  • おぎひま

    山ちゃんさん、コメントありがとうございます。

    シリは大丈夫ですけれど、押し歩きも出来ない状態になりましたからアブナいところでした。
    しゅんせつ工事ナシで堤防のかさ上げだけしていたら、
    琵琶湖沿岸名物の天井川になってしまいますもんね。。
    2023年11月20日 11:14

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