2000年の夏、、、2度に渡るシンガポール出張。
いずれも単身で乗り込み、それぞれ1週間の滞在でした。
なんだかんだ言いながら、、シゴトは順調にハカドり、、、
いよいよ終盤を迎える、ワタクシの南国ワーク。
果たして、如何なる大団円を迎える事になりましょうか。
今回が最終回でございます。
これもメインサイトからの転載。原題は「続・南国ワーク」です。
前作同様、原文があまりにもラクガキ文体だったので、
所々を修正し、一部は割愛しています。
時代も古く、内容に情報的な価値はありません。
マヌケな昔話として読んでいただければ幸いです。。
写真は、ワタクシが写ルンですで撮影したものです。。
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強制休みの日曜日が明け、、シゴトが再開。
シンガポールでの日々にも、さすがに慣れてきたので行動パターンも固定化し、、
とある日のスケジュールは、こんな感じだった。
朝7時起床。この時刻で、やっと朝といった感じ。
6:30位では、まだまだ暗いほどだった。
まあ、長距離通勤など無い国なので、これで良いのかもしれない。
7:30 ホテルで朝飯を食う。
アメリカンスタイルのバイキング。
安心して食えるけど、毎日ほとんど同じメニュー。
まあ、タダだから。。
8:00 タクシーに乗って出勤。
高速道路経由で20分ほど。
通勤ラッシュはあるけれど、日本に比べたら全然マシ。
この日は、なぜかバイクが大量に検挙されていた。
交通安全運動とかいう増収キャンペーンが、この国にもあるのかもしれない。。
8:30 シゴト先に到着。
守衛所経由で入門。。
ソコにヤツが居ないと、思いっきり平和なのだ。
何事も無く、おシゴト開始。
10:00 一服タイム。
喫煙所には守衛のインディーおばさんが居て
「ハワイユー」と挨拶を交わす。
このオバサンは従業員用の入り口に居る守衛なのだ。
従業員は、退社の際に金属探知器でチェックを受ける。
カイシャの備品の持ち帰りを防ぐ為で、それを操るのがこのおばさん。
なかなか愛想が良く、チャドとは大違い!!!
そう。
「チャド」とは、ネームカード君の本名。
イヤガラセでヘンな書類を書かせるから、サイン欄で名前がバレてしまったのだ!!!
ざまあみろ!!チャド!! このニワトリ野郎!!!
おっと、それは「チャボ」だった。。。
12:00 社員食堂で昼飯。
○○定食といった物は無く、ゴハンや麺に、○○炒めと言った感じのオカズを数種類指定してかけてもらう仕組み。
正直なところ、、、ヘンな味。
日本人の感覚からすると、、香料が余計なのだ。
インド系のヒトは手で食べている。
3ドル(200円強)あれば満腹。
15:00 一服タイム。
コーク缶が80セント(50円強)。安い。
カップ式自動販売機のジュースは20セントから。
コーク・ペプシ・ミロ以外はパクリだらけ!!
「ネスコーヒー」とか「モーニングビュー」とか。
全体的に、超甘すぎる!! キモチワルイほど。
ネスコーヒーの販売機にピーチ味の紅茶があり、名前はズバリ「桃子」!!
思わず、あのヒトの顔が目に浮かんでしまった。。
17:30 定時大好きのミスター・ワンに帰される。
『あのぉ、ワテ、明日の午後は半休ですねん・・・』
にゃ・にゃにおう!!!
それならコッチも、勝手に早く帰ったろかいと思いつつ、、、
そうなっても、炎天下をホッツキ歩くだけだし。。。
ホテルへの戻りは、時間が気にならないのでタクシーではなく、バスとMRTを乗り継ぐ。
経費の節約もあるけれど、公共交通機関のほうがオモシロいからもある。
カイシャにお盆休みは無いけれど、お盆の行事はあるようだ。
あちこちで巨大線香を灯している。
迎え火もやっているけど、なんだかゴミ焼きに見えてしまう。
何でも燃やせばいいのでは無いと思うのだが。
19:00 ホテルでビール。
まだ外は明るく、昼酒の気分。
こんな平和な日々が、最後まで(今終末まで)続けば良いなぁ・・・・・
シンガポールの国民は、主に中華系・マレー系・インド系に分けられる。
大多数は中華系で、若いヤツラは日本人と区別が付かない。
着ている物も同じで、日本の流行が一瞬にして伝わっている様だ。
もちろん、上げ底サンダルもウジャウジャいる。
高校(?)の制服もミニスカ。。
さすがにヤマンバ風は居ない。
暑苦しいからか、ルーズソックスも見かけない。
(フツーの靴下をたるませて、それらしくマネしてるのは居る)
でも、それ以外はまったく同じと言っても良いくらい!
(オヤジに属するワタクシだから、区別がつかないだけかも)
夕方になるとMRTの駅の床などに座り込み、携帯でダベりながら街に繰り出していく。
人前でブチュブチュしてるのは見かけないけど、軽く抱き合っている位はあちこちに居る。
そんな彼らの、夜の生活は・・・・・
んな事知るか!!!!
【注釈2023】
当時の日本は、ルーズソックスが大流行り。
東京の場合は、フツーの女子高生も含め、ほぼ全員がソレでした。
ヤマンバ風は、、、今はもう絶滅しちゃったんでしょうね。
【ここまで】
いわゆるホワイトカラー層は中華系で占められ、ブルーカラー層は各種混合、
人がやりたがらない様な仕事はインド系・マレー系以外は見当たらない。
例外なのがタクシーの運ちゃんで、ほとんど中華系一色である。
そういう意味では、タクシードライバーはエリートな職業なのだろうか。
●シンガポール人不思議発見
(中:中華系 イ:インド系 マ:マレー系)
・1日中、何かを食べている。(中)
・テレビは全て英語なのに、新聞は中国語版を読む。(中の年配者)
・社員食堂でも、手掴みで物を食べる。(イ)
・バイクに乗るとき、ジャケットを前後逆に着る(全)
・電車に乗ると、デイパックを前向きに背負う(全)
・バス停や駅などで並ばず、先を争って乗る(中・マ・大阪人)
・歩行者信号は徹底的に無視(全)
・日本人と中華系は、会話が出来ると思っている(マ・イ)
・トイレで、人のモノを堂々と覗こうとする。(イ?)
・そのくせ、自分は必死に隠す。(イ?)
【注釈2023】
2000年当時の状況ですので、今も同じとは限りません。
そもそも、全てワタクシの主観です。
【ここまで】
(地上を走る地下鉄、MRT)
とある日。午後に強烈なスコールがあり、、そして夜中にも雷雨となった。
翌朝も雨で、、、ヘンな天気が続いていた。
こんな日は、ヨロシくない事が起きなければ良いのだがと祈りつつ、
タクシーを止め、そして乗り込むと、、、
珍しくアラブ系の運ちゃんだった。しかも相当なジイサン。。。
車内はアラビア文字で埋め尽くされ、何やら偉い人(?)のお祈りシーンの写真まで。
外国人の年齢って判りにくいものではあるけれど、
しかしこのジイサン、とにかくかなり高齢であることには間違い無い。
おまけに牛乳瓶の底のようなメガネをかけ、GPSの画面
(文字だけが出るやつが、全てのタクシーに付いている)には、まるで金魚鉢のような極厚レンズ!!
果たして前は見えているのだろうか。
有料のERP区間を避ける運ちゃん、かまわず突入する運ちゃん、どちらにしても通るコースは覚えてしまったけれど、
ジイサンはどちらでもない方向に進み、しかも直進車線からイキナリ右折するという大阪的走行!!
しかし、カッ飛ぶという感じでは無く、、初めて通る裏路地をヨタヨタ進む。
こ・恐いよう!! 運転も行き先も・・・
ところが、、まるでインチキのように、いつの間にか高速道路に乗っている。
あ・あれぇ???
どうやら、スーパー抜け道を知っていたようだ。
ERPを通過するルートよりも早いではないか!!
さすが老練! アラビアンマジック!頼れるぞぉ!
こちらでは、日本で言う4ナンバー以上の貨物は50キロ制限なのだ。
それらのクルマは、屋根にバイクのウインカー風オレンジランプが付けられていて、50キロ以上出すと点滅しちゃう仕組み。
高速道路では50キロと言う訳ではないけど、アタマテカテカでトロトロ走っている。
そんな貨物車と共に一番はじっこ車線をノンビリ走るジイサンタクシー。
トロすぎるよう!
そしたら、、
うっ・うっそぉ!!!いつものインターチェンジを通過しやがった!!
一つ先のインターチェンジを平然と降りる。
あれ??と思ったけれど、なにしろ頼れるアラビアン。。。。。とりあえず任せる事にする。
すると、目の前に渋滞が見えてきた。
そう、目的地のカイシャには、実はコチラのICの方が近い。
ただし地獄の右折渋滞地点が有る為に、みんな1つ前のICで降りていたのだ。
でも、、ダイジョーブ、、のような気がする。。
なにしろ、このジイサンには、大阪式右折という武器が有る。
問題の交差点に近づくと、、、やはり、あふれ出ている右折車の列。。
当然の様に、ジイサンは並ぼうとしない。
しかし直進車の量も多く、ここで大阪右折を決行したら相当にヒンシュクを買いそうだ。
どうする?ジイサン!!!
するとジイサンったら、、、大阪右折どころか、、そのまま交差点を通過してしまった。
あ・あれぇ? ココで曲がらなきゃ、どないするんでっか。。
で・でたぁ!!! 低めの中央分離帯の花壇に突入し、、
縁石を乗り超えて、強行Uターン!!! そして平然と左折。。。
アラーの神よ!! 貴方はこんな事を許しているのでしょうか。。
結果、、、
ホテルからシゴト先までの、最短時間記録を打ちたてたジイサンタクシー。
だが・・・・どういう仕組みか知らないけれど・・・・・
メーターの金額は、最高記録なのであった。
おそるべし! アラビアンパワー!!
おそるべし! ヂィさんマジック!!
2度に渡り、ワタクシ的には長い長あい出張だったシンガポール。
最終日の金曜の深夜には、日本行きの飛行機に乗っている事になるハズである。
前回は空港・ホテル・客先・その他諸々の場所で立ち往生し、ブザマさをさらし続けてきたワタクシではあったけど、
イイカゲンに学習能力が発揮され始めて、けっこう平和に過ごしているのだ。
毎朝行われるタクシー運ちゃんとの攻防戦だって、んもお好き勝手にはさせないのだ!!
チャド(旧姓ネームカード君)も慣れたもので、今やタクシーから降りるワタクシの姿を見ただけで、
黙っていても、透明ビニール袋に入った乳白色のドリンクを飲みながら、ビジターカードを用意して待っている。
喫煙所のヌシと化している、館内守衛のインディーおばさん。
「ハワイユー!!」
満面の笑顔&ひとなつっこさで、コーヒーなどをおごってくれる。
岡本綾子風の食堂のおばちゃん、
「おらぁ!キッチリ食えぇ!!」
キモッタマかあさんっぷりを発揮して、大盛りにしてくれる。
あんまり大盛りでも有り難くない味だけど、気持ちは嬉しいでは無いか。
定時退社大好きミスター・ワン。
妙にインチキくさい所があり、
『明日の午後はホリデーですねん』
のハズが、トラブってくると
『ホリデー?とんでもありまへん!!研修でんがな!』
などと言い変えちゃう小心物なのだ。
確かに面倒見は良い。
(今日は、アタマが痛いなどと言って休んでいる)
現場に居る高級マダム風おばちゃんや、妙にチャーミングでひとなつっこいマレーねえちゃん・・・・
みいんな親しみさえも感じつつあるのだ。
チャドにしたって職務熱心なだけで、きっとイイヤツなのだ。きっと。。
ワタクシはこれでシンガポールを離れるけれど、彼らにとってのこの国は生活の場であり、
みな、この怪しい都市国家で一生を終えるのであろう。
また訪れて、彼らと再開出来るかどうかは判らないけど。。
シンガポールという国と、ここで生きている全ての人々がシヤワセであって欲しいなどと感傷に浸る中、
超あやしい新キャラクターが登場してきた。
シゴトが終わり、セブンイレブンでビールやツマミを買ってホテルに到着した時に、丁度ヤツも現れたのだ。
ワタクシがエレベータを待っている時にホテルに入り込んできたその男、顔は日本人にも中華系シンガポール人にも見える。
顔形・声の感じは小松政夫の雰囲気で、いわゆる地回り風の衣装に身を包み、、、
マレー系ホテルマン達に
『いよう!調子はどうだい?』
的に愛想よく声をかけている。
そして、、流れで一緒にエレベーターに乗った。
ワタクシは7階、地回りは9階のボタンを押す。
2人っきりである。
『どうした?兄さん。やけにお疲れじゃねえか?』
「えっ?まあ。暑くってねぇ・・・」
『おっ・おいっ!!兄さん日本人かい?』
「そうですけど・・・」
ここで7階に到着し、ワタクシはエレベーターを降りる。
閉まろうとするドアを慌てて押さえ、身を乗り出す様にして声を高める地回り。
『ちょっと待てよ!!兄さん、ホントに日本人なんだな!!!えっ?』
日本人に対する親しみというよりは、何やら企みさえも感じる視線。
「そうですよ。それじゃ。」
『そうか!日本人か!!そんじゃあオレと・・・・・』
最後まで聞かずに、とっとと廊下を歩き出す。
地回りはエレベーターから降りる事は無かった。
恐らく、このまま終わる事は無いような気がする。
ヤツは、きっと部屋の番号を調べ上げて、何か仕掛けてくるハズである。
完全無視を決め込めば、何も起こらないまま出張は終わるであろう。
反面、このまま平和過ぎる終わりかたにツマラナサを感じているのも事実である。
果たしてノックの音が聞こえてくるのであろうか・・・
まさにクライマックスを迎えつつある南国ワーク。
そのフィナーレの行方は、この怪しい地回りの手中に握られているのであった。
【注釈2023】
メインサイトの原文は、ここでブチっと終わっておりますが、、
ブログ版では、その後のハナシをお伝えしておきましょう。
結局、小松政夫風の地回りが訪ねてくる事も無く、、、
全くオモシロくも何とも無い展開のまま、シンガポール出張は終わったのでした。
小ネタと言えば、、、
帰りの空港で、ヨソのJKのハズカシい光景を見ただけです。
あ、エッチ系のハナシではないですよ。
それは、成田行きの便の搭乗が開始される際の出来事。
白人女性の係員が、テキパキと搭乗の順番を取り仕切っていたんです。
まずはファーストクラスやビジネスクラスのオカネモチが搭乗を指示され、、
続いて、小さな子供を連れたビンボー人ファミリー。。
そこまでは、どこでも変わらぬ光景ですね。
ところが、この白人ぢょし係員は、、、
引き続き、小学生ぐらいの子供連れ家族を指名し、搭乗するように命じました。
「アレって、ぜんぜん小さなオコサマじゃないぢゃん」
それを見ていた日本人女子高生が、同行の父親にそうグチっていたら、、、
ななんと、自分も指名されてしまったんです。
笑いをかみ殺す父親、、、顔真っ赤なJK、、それでもシッカリと機内に消えました。
「なんで? コギャルも乗せちゃうんだ! 信じられなぁい!」
フンガイしているのは、ギャルたち。。
(当時、女子高生は「ギャル」とはみなされず、「コギャル」と呼ばれていました)
そして、、そんなオコチャマ優先タイムは終わり、、
さすがにギャルが指名される事は無く、、カノジョらの搭乗は一般客としてでした。
アタリマエですね。。
それから歳月が流れまして、、
この時の訪問先の「日本大手企業の子会社・A社」は、別の日系企業に売却され、、
2015年には、さらに別会社に譲渡され、、工場は閉鎖となった模様です。
地図を見ると、跡地はショッピングセンターになったみたいですね。。
なので、、、少なくとも、ココへの出張はありません。。。
当時の社長とは、その後の音信は無く、、どこに移動されたのかは判りません。
また、チャド(旧姓ネームカード君)をはじめ、あの時の人々が、
みんなシヤワセに暮らしている事を祈るばかりでございます。
【ここまで】
この記事へのコメント
ジュン
友達がいるHawaiiしか行ったことないし。
出張も大変ですが男性は楽しいでしょうね
おぎひま
ワタクシは、この後に新婚旅行に出かけ、、
それ以降は一度も海外に出ていません。
とっくにパスポートも消滅しました。。
中村裕司
おぎひま
シゴトで出かけても、楽しめるヒトは楽しめるのかと思います。
ワタクシは、、自ら負の世界に足を突っ込んでいるのかも。。
山ちゃん
いや~あっ、月跨りで二週間もシンガポールで仕事をされると、醜い所まで見えてくるもんですね。東南アジアではシンガポールが一番美しい国のイメージが変わって来ますね。ともあれ、五体満足で無事に帰国されたから現在があるんですね(^_-)-☆
山ちゃんは仕事で3回シンガポールには行っていますが、観光であれば再訪してみたい国の一つです。
かにょにょ@横歩き
出張先はSHARPさんですかぁ??あたくしSHARPさんの携帯大好きだったんですー。間違えていたらすいません。
タクシーのアラビアンマジックはたまげました。花壇を踏み越えて右折とは!!!海外は面白いことだらけですね!!
おぎひま
シンガポールは、なによりも治安の良さが安心できますね。
なので、キケンを感じる事は無かったです。
わざわざ自腹で出かけようとは思いませんですけれど、
今となっては懐かしいです。
おぎひま
あ、そのカイシャは違います。
正解は、、、ヒミツと言う事で。。
海外はオモシロいですが、、
もう20年以上、、、日本からは出ていません。。