宇和島市に、水荷浦(みずがうら)という集落がありまして、
ワタクシ、大いに気になっていたんですよ、ソコが。
その存在を知ったのは、ウン十年も前に見た、紀行番組。
確か「新日本紀行」だったかと思います。
その回のタイトルは「耕して天に至る」、、、、
それこそ、水荷浦を的確に表現するフレイズなんですよ。
水荷浦は、宇和島の西に位置する三浦半島、、、
その半島から分かれる枝の半島の中ほどに位置します。(↓の写真)
大きな特徴は、壮絶な段々畑。
海っぺりから山のテッペンまで、ずっとソレが重なっているんですよ。
平地の少ない地ですから、生活の為に苦肉の策で築かれたのでしょうね。
ココが、その水荷浦です。(↓の写真)
下から見上げると石垣しか見えませんから、
なにやら壮大な軍事基地に見えなくもありません。
思った以上の大迫力ですよ。
観光客も立ち入れる道を登ってみますと、
こんな感じで、段々が続いているんです。(↓の写真)
それにしましても、、1段1段が細い事。(↓の写真)
これでは重機も入れず、、、昔なら牛馬も入れず、、
効率も悪そうですね。
まさに、人の力だけで耕しながら、天に登る感じですよ。
水荷浦(みずがうら)の名が示すとおり、、、
日照りの時には、水を担いで登ったんでしょね。
考えるだけで、気が遠くなりそうですよ。
出荷の時も担いで降りる訳ですし、、そりゃタイヘン。。
今では、作業用のモノレールが設けられていました。(↓の写真)
「耕して天に至る」の言葉通り、、、、
一番テッペンには、墓地がありあした。(↓の写真)
この集落の人々は、生きて耕し続けた後、
やがては畑を見守り続ける立場になるのですね。
テッペンから反対側の斜面は、海岸線まで続く山林でした。(↓の写真)
ソチラ側は北西向き斜面で、外海側。
なので、耕作には適さないのかもしれません。
我が家の訪問時は、畑には何も植わっておらず、
てっきり、これから種まきかと思ったら、、、、
すでに収穫は済んでいて、もう今シーズンは終わりなのだそうです。
今、ココに植えつけられるモノは、じゃがいも。
冬に栽培され、4月に掘られるとの事です。
なので、3月頃が一番見応えがあるんですって。
土産物店の「だんだん屋」に展示されていた、
その時期の写真がコチラです。(↓の写真)
だんだん屋では、じゃがいも焼酎を売っていました。(↓の写真)
その名も「段酌(だんしゃく)」。
味わいはサツマイモの芋焼酎に似ていますが、
それよりもクセが少なく、飲みやすいですね。
試飲ができますので、ぜひともお試しを。
我が家はカミさんが試飲して買い、ワタクシは夜に飲みました。
水荷浦を出て、、、次に目指したのは、佐田岬です。
四国の西側で異様なまでに尖がった、佐田岬半島の突端がソレです。
そこへの訪問は、長男坊のリクエスト。
「両側から海が見える、、、そういう地形を体験したい」
との事でした。
まあイイでしょう。
およそ40kmも突き出た半島なので、覚悟しなさい。
とは言え、途中の三崎港までは快適なワインディング路。
「佐田岬メロディーライン」なる名前までついています。
尾根筋を走りますから、確かに、右に左に海が見えたりしますね。
ただしこの日は、、半島の北側に濃ゆ濃ゆのガスがかかり、
ソチラ側だけ、海を隠しやがるんです。
尾根伝いに並んだ風力発電の風車が、、、
まるで雲(ガス)を呼び込んでいるようにも見えました。(↓の写真)
半島を3分の2ぐらい走り抜け、三崎港に到着。(↓の写真)
ココからは九州行きのフェリーも発着します。
快適なR197佐田岬メロディーラインはココまでで、
この先の佐田岬までは激細クネクネ道。
四国ではオナジミですね。。。
メロディーラインが開通するまでのR197も、
リアス式の海岸線をエッチラオッチラと辿る細道で、
時間ばかりが膨大に掛かる「酷道」だったんです。
197を「いくな」と読ませ、「酷道 行くな線」と呼ばれたんですって。
この三崎の街で、ヒルメシを食べる事に。
店の名は「清海」。(↓の写真)
じゃこ天、じゃこカツと書かれた看板にホダされてしまったんです。
だって、、愛媛名物と言えばコレでしょう。
食堂では無く、ジャコ天や弁当を売る店でしたが、
イートインコーナーがありましたので、ソコで頂きました。
ゴハン系は、サザエ弁当をゲット。
350円と言う、ウソみたいな価格ですよ。
「サザエ弁当でございます」なる味のある絵が描かれていまして、(↓の写真)
ココまでヘタだと、著作権も問題にならないでしょうね。
左から、「サザエ弁当」350円、
「じゃこ天」100円、
「じゃこカツ」100円です。(↓の写真)
じゃこは、カツのほうが一段とウマいですね。
両方の食べ比べをオススメしますが、
どちらか一つならカツのほうをどうぞ。
他にも「イカ天」100円、「のり天」100円もありました。
三崎からは、対向車が来ない事を祈りながら走る細いクネクネ道。。
もちろん、バンバン来ます。GWですもの。。
半島の根本の八幡浜から1時間ほどかけて、
やっと佐田岬に到着しました。(↓の写真)
ココから九州の佐賀関半島までは、直線距離で16kmしかありません。
四国の本体まで40kmですから、、その半分以下の近さですね。
雨まじりで霞んではいますが、、
雲の上からデーンとアタマを出した陸地が見えました。(↓の写真)
最初、姫島かと思ったのですが、、、位置が違いますね。
大分県・佐賀関半島の沖に浮かぶ、高島です。
そこも九州の一部でしょうけれど、本体は見えないの?
と思ったら、、、
写真の右端に、エントツが見えますでしょうか。
そのテッペンからは。左側に煙をたなびかせています。
その正体は、佐賀関製錬所の巨大煙突です。
これは、イチオウ九州の本体でしょうか。。
一時期、世界一の高さを誇った第一大煙突(168m)は明治生まれ。
老朽化により2013年に解体されました。
これは、昭和生まれの第二大煙突(200m)です。
高島の最高峰が148mですので、どんだけ高いのかがよく判ります。
現在、世界一高いエントツはカザフスタンにあり、419m。
日本一は、東京電力鹿島火力発電所の231mです。
メロディーラインを戻る途中、道の駅「瀬戸農業公園」に立ち寄ってみました。
誰かのオヤツの為です。。
さっそく、ゆるキャラがオワシアシました。(↓の写真)
伊方町のゆるキャラ「サダンディー」のコドモで、
「チビダンディ」と言うそうです。
よろしくね。
「ジェラテリア だんだん」という店で、たいやきをゲット。(↓の写真)
クロワッサンたいやきなる風変わりなモノで、
中身はみかんのアンコでした。
雨が強まる中、、、、
淡々と走り続け、石鎚山温泉に到着。(↓の写真)
今回のGW四国旅行のメインイベントとなる、
西日本最高峰・石鎚山登山に備えての移動です。
ココに泊まって、翌日の早朝から登り始める訳ですね。
温泉旅館に泊まって登山? イイ身分?
ちがうの。はなしをきいて!
この旅館の駐車場で、車中泊の予定なんです。
石鎚山ロープウェイには、オフィシャルの駐車場はありあせん。
ロープウェイ乗り場の近隣の、旅館の駐車場を利用する事になります。
もちろん有料で、一番近い「京屋温泉旅館」が700円。
少し離れた「泉屋」が500円です。
京屋の場合、夜間の駐車場の出入りも自由で、トイレも使え、
車中泊はご自由にどうぞ! との事でした。
ただし、その場合は前夜からの入場ですから、
駐車場料金は2日分で1400円になりますが。
雨、、、しかも本降りの中、、、
駐車場の建屋の軒下で、バンメシを喰らう我が家。(↓の写真)
この天候で、テントは張れませんから、
4人でクルマの中で眠る事になります。
やれやれ。
メニューは、、、スーパーで買ってきた惣菜類。(↓の写真)
名乗るほどもモノはありません。。
助手席で寝るトォチャンは、足を延ばす事は出来ませんですが、、
水荷浦で買った「段酌(だんしゃく)」が、良い寝酒になってくれる事でしょう。
こんな感じで、、
平成最後の夜は、シンミリと暮れていったのでした。
あしずり温泉「足摺テルメ」から道の駅「めじかの里」へ【平成最後のGW・10】に戻る
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