江差からのフェリーで、夜の上陸となった奥尻島。
翌朝から、島内巡りがスタートしました。
スケジュールにビシッと縛られたGWの隠岐・全島巡りの時とは異なり、、
上陸後の予定は全て成り行きなんです。
今回は、ひたすらユッタリしましょうね。。。
港にあった顔出し看板が、奥尻の見どころを教えてくれていますよ。(↑の写真)
ウニ、アワビ、ホッケ、ハマナス、イカ、うにまる、なべつる岩、、、、
やたら食べ物だらけで嬉しいですね。
「うにまる」ってのは、、、
奥尻では大ブレークしている感じの、島のユルキャラです。
「なべつる岩」は、奥尻港近くにある天然の岩のアーチ。(↓の写真)
これまた、奥尻島のシンボル的な位置づけだと言えましょう。
うにまるだって負けていませんですよ。
港から、時計回りに2kmほど進むと、、、
その名もズバリ「うにまる公園」がありまして、、、
うにまるのモニュメントがデーンとソビエているんですって。(↓の写真)
二人たちの手のひらに乗っちゃってる?
それは遠近法のモンダイです。
高さは13mほどあるんですから。
それでは、長男坊のアタマに刺してみましょう。(↓の写真)
重いわ痛いわで苦しんでいますけれど、、、
もちろん、遠近を利用したトリック写真です。。。
このモニュメント、、、夜には青く光るんですよ。(↓の写真)
地元のオヂサンが
「ホラっ! うにまるが光ってるよ!」
などと、誇らしげに教えてくれました。
うにまるくん、、キッチリと住民のココロに浸透している模様です。
とにかく、うにまるはアチコチで活躍していました。
平成元年に町が企画したタイムカプセル事業のシンボルも、うにまるですよ。
そういう意味では、、ずいぶん息の長いキャラなのですね。
カプセルは、うにまる公園の中にありました。(↓の写真)
島のヒーローは、うにまるくんだけではありません。
阪急~オリックスのエースとして活躍した佐藤義則氏も、その一人です。
奥尻島の出身なんですって。
その佐藤義則氏の記念館が、うにまる公園にありました。(↓の写真)
記念館の前で、、、うにのポーズを合体技でキメる二人たち。。
さりげなくアフォです。。
佐藤義則記念館、、、入場無料です。
選手時代やコーチのなってからの活躍を示す展示物が満載でした。(↓の写真)
佐藤氏は1995年に、41歳にしてノーヒットノーランを達成した鉄人ですよ。
1993年の大津波の後ですから、その活躍が、さぞや島民の支えになった事でしょう。
館内に、ひたすら「六甲おろし」の歌が流れているのがフシギでしたが、、
阪神のコーチとして、2003年の18年ぶりの優勝に貢献していたのですね。
納得です。
島の南端にある青苗地区に迫ると、巨大な防潮堤が目立って来ました。(↓の写真)
青苗は、1993年の北海道南西沖地震に伴う津波の際、、
最も被害が大きかった地区なのだそうです。
地震直後の火災も手伝って、ほぼ壊滅状態に陥ったのだとか。
震災後に造られた総延長14kmに及ぶ防潮堤も、この地区に集中しているのでしょうか。
これは、青苗漁港の岸壁です。(↓の写真)
屋根付き? そういう訳ではありません。
「望海橋」と呼ばれる人工地盤で、港湾施設を2階建てにし、、
いざと言う時に階上に避難できる構造にした訳です。
階上は、このような感じになっていました。(↓の写真)
海面からの高さは7.7m。
漁港関係者だけでなく、周辺の住民も避難できる前提で、、、
2300人あまりの避難スペースが確保されているそうです。
青苗地区を始め、、、
津波被害の直接的な痕跡は、ほとんど残っていません。
20年を超える歳月が経っちゃってますからね。。
「津波対策として、新たに造られたもの」
(巨大防潮堤や、先程の望海橋がソレですね)
「復興の結果、以前と大きく変わってしまった光景」
これら、間接的な痕跡は多々見られます。
ただし、、、いずれも話を聞かなければ判らないものばかりですから、、、
奥尻島に上陸の際は、真っ先に「奥尻島津波館」を訪れる事をお勧めします。(↓の写真)
詳細なジオラマや当時の映像、地震のメカニズム等の資料が充実しています。
それを見聞きしてこそ、現在の奥尻島の本当の姿が見えてくるのではないでしょうか。
奥尻島津波館(奥尻島観光協会公式サイトより)
http://unimaru.com/?page_id=82
津波館に隣接する丘、、、
丘全体が「時空翔」という慰霊碑になっています。(↓の写真)
テッペンの壁には、震災で亡くなられた方々の名前が刻まれていました。
明らかに家族全員、、的なお名前も見受けられ、、、
胸が痛むばかりです。
これが時空翔のご本尊とも言うべき石。(↓の写真)
地震のあった7月12日、このヘコミの部分に夕日が沈むように造られているのだそうです。
その丘から眺める、赤白の「青苗岬灯台」。(↓の写真)
この灯台は震災時に崩壊し、、、後に修復されているんです。
ブッ倒れている写真が、津波館にありました。
凄まじい地震の威力を思い知らされるばかりですが、、、
事実を知らされなければ、その威力は忘れられてしまいましょう。
震災の現実を後世に伝えねばならない、一つの例だと言えましょうか。
青苗岬の先端から、半島全体を眺めた光景です。(↓の写真)
全域が「徳洋記念緑地公園」という公園になっていまして、、、
先ほどの津波館も時空翔も、この公園内にあります。
雄大ですなぁ。キモチ良い空間ですなぁ。
なんてカンゲキしている場合ではありません!
この公園、、、当時の青苗地区の集落だったんですよ、もともとは。
津波と火災で壊滅し、居住禁止区域となり、、、その跡地なんです。
これは、かつての青苗地区の航空写真。(↓の写真)
島の北端、稲穂地区の「歴史民俗資料展示室」に掲げられていました。
半島の殆どが居住区だったのが、よく判ります。
一軒一軒に、それぞれの暮らしがあったのでしょうに。
これも、震災の痕跡の一つでしょうか。
青苗地区から時計回りに島の西海岸に進んだあたりで見かけました。
海上の防波堤にしては、ちょっと妙な形をしているかと思ったら、、、(↓の写真)
これ、地震で崩壊した覆道(落石から道路を守る、トンネルのような屋根)の再利用なのだそうです。
そう言われれば、確かにそういう形をしていますね。。
青苗岬付近に漂着したドラム缶を、太鼓に見立てて叩くマナムスメ。(↓の写真)
おいおい、マジメにやりなさい。
タイヘンな災害に見舞われた地域なのですぞよ。
まあ、小さなコドモには遊びも大事でしょうから。。やれやれ。。
我が家の奥尻島観光は、まだまだ続きます。
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この記事へのコメント
かねごん
おぎひま
望海橋の上からは、下に降りる事無く裏山にたどり着ける構造だそうです。
大いに感心しました。
これが、東日本大震災に生かされていれば。。。