地形的には「三宅島 = 雄山」とも言えるほどの存在感を示す、雄山。
標高は775mで、もちろん三宅島の最高峰です。
この島に上陸したからには、ぜひとも山頂へ!!
と言いたいところですが、、2000年の噴火以来、、、、
山の中腹を一周する鉢巻林道(雄山環状林道)の内側は危険区域とされ、無断立入りは出来ません。
キケンを犯してまで登山する訳には行かず、、、、
危険区域ギリギリの二男山(七島展望台)まで登ってみる事にしました。
↓がスタート地点。
阿古地区の外れにある、南戸林道の起点です。
この林道を登って鉢巻道路にブチ当たったら、ソレを周回して七島展望台に至る道程です。
上陸した日にヒルメシを食べてからの出発で、スタート時刻が遅いものの、、、
ガイドブックによれば、登って降りて1時間40分との事なので楽勝でしょう。
【南戸林道起点出発:13:55】
延々と続く登り坂。。。
ただし、林道と言っても舗装路で、クルマがフツーに登れる傾斜の坂道です。
こうなってくると、キモチとの戦いでしょうね。
日陰を求めて右へ左へとコース取りを変えるので、いくぶん距離が増しているかもしれません。。
大きな電波塔の脇を抜けてしばらく行くと、、、、
突如、展望が開けてきました。
山腹にヘバリついた黒い筋は、溶岩流の跡。(↓の写真)
これは1983年の噴火のソレだそうです。
かなり大型の砂防ダムが見えてきました。(↓の写真)
これは鉄砲沢の砂防堰堤です。
2002年の噴火の後、堆積した火山灰などによる土石流を防止する為に作られたそうです。
格子状になっていて、固形物を食い止めつつも水は流す仕組みなんですって。
このあたりで、、、、
マナムスメはかなりグロッキー状態。頻繁に休憩したがります。
【時刻は15:03。登山開始より1時間8分】
アエギながら登りつつ、、、
南戸林道と鉢巻道路との合流地点に出ました。(↓の写真)
たまらずヘタり込むマナムスメ。
「ガイドブックのコースタイムは、どう考えてもおかしい!」
カミさんが怒りだしました。
平地を歩いた場合の時間に違いないと言うのです。
確かに、距離からするとそんな感じですね。
もしかしたら、不動産屋の「駅から○分」仕様なのかしらん。。
【時刻は15:20。鉄砲沢砂防堰堤より17分】
傾斜が緩くなり、、、、、
このあたりは溶岩流を横切る感じの道ですね。(↓の写真)
やや復活したマナムスメ。
荒涼とした風景に見とれ、、、、、てるフリして休もうとします。。。
雄山と7島展望台との鞍部に到着!
青いサイロが目印で、コギレイなベンチやトイレがありました。
ただし、このトイレなどの設備は近年に整備されたモノ。
あたりは、2000年の噴火の際にヤラレてしまった廃墟だらけなんですよ。。
かつては、キモチよい広大な空間だったのでしょうね。
今でも、広大さはイヤってほど満喫できますが。。。
廃墟の様子は、追って記事にいたします。
【時刻は15:42。鉢巻道路合流点から22分。登山開始より1時間47分】
鞍部から見上げる雄山です。(↓の写真)
軽ぅく雲に覆われていました。
かつて火口内は八丁平と呼ばれる平地があり、湿地帯などを散策できたそうですが、、、
2000年の噴火で全てが吹っ飛び、、、深さ500mほどの穴ぼこになったそうです。
このあたりの標高は460mほどですから、山頂との標高差は300mあまり。
頑張ればソコまで辿りつけそうながら、、、、
危険区域なので止めときましょう。時刻も遅いですし。。
コチラは、鞍部から眺めた七島展望台。(↓の写真)
雄山の寄生火山で、標高は490mあまりです。
せっかくですから、予定通りソコまでは登りたいと思いつつ、、、、
この時点での時刻、そして二人たちの疲労度からして断念しました。
比較的短距離で集落に降りられる、雄山林道を下りましょう。
【下山開始時刻:16:03】
下山開始直後に目に入った大きな裂け目。。(↓の写真)
まるでグランドキャニオンですよ。もちろん規模は小さいですが。
もろい火山灰の地層ですから、アッというまに水流にエグられてしまうのでしょう。
こういうのが土石流の原因になるのですね。
くわばらくわばら。。
激しく錆びまくり、ボロボロ・虫食い状態となったガードレールです。(↓の写真)
このあたりはマシなほうで、太い縦棒からして根こそぎモゲてしまってる区間もありました。
これは火山ガスの中の硫黄分のシワザでしょう。
ああオソロシや。やっぱりムリに雄山を目指すのはキケンですね。
去年の7月までは、上陸するだけでガスマスクの携帯が義務付けられていた島なんですから。
(今では、火山ガスは著しく減少しているそうです)
折り重なった、色違いの溶岩。(↓の写真)
これは、何度も繰り返された噴火の証だと言えましょう。
なにしろ、20年~40年周期で噴火している訳ですから。
まあ、ソレが無ければ島自体が存在しない訳でもありましょう。
1983年の噴火の際、溶岩流が海にまで至った光景がアカラサマに見て取れます。
(↓の写真)
火口から海への到達時間から、このあたりの溶岩流の速度は2.5km/hだったそうです。
歩いても逃げられそうなスピード、、、、、
でも、、、この時点でのマナムスメには厳しいかもしれません。
例によって、「あしがいたい!」の連呼状態に陥ってますから。。
やっと雄山林道の起点(終点?)に到着!
あとは外周道路を1キロほど歩けば、阿古の宿に到着しましょう。
足が痛い? オトォチャンだって同じです。
舗装路の下りって、なかなか手ごわいですね。。。
とにかく、、お疲れ様でした! 二人たち!
【時刻は17:13。鞍部より1時間10分。登山開始より3時間18分】
(廃墟編に続く)
【コースタイムまとめ】
南戸林道入り口→(1時間8分)→鉄砲沢の砂防堰堤→(17分)→鉢巻林道との合流点→(22分)→雄山と二男山(七島展望台)の鞍部→(1時間10分)→雄山林道起点(終点?)
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