標高2354mの四阿山は、深田久弥の日本百名山にも含まれる山です。
菅平牧場から根子岳に登頂した我が家は、、、
引き続き、尾根伝いに連なる四阿山を目指しました。
↓の写真は、その稜線上から眺めた四阿山です。
↓の写真は、根子岳と四阿山の鞍部「大隙間(大スキマ)」です。
カルデラ側から雲が湧き出すように上昇してきて、、、
まるで滝を逆から見たような壮観さ。
ううむ、イイですねぇ。。
しかしココからは、いよいよ四阿山の登り。
しばらくは、景色を楽しむ場合ではない苦行が続きました。。
【大隙間出発 10:45】
道は、いきなり樹林帯に突入し、、、、
ウダるような暑さの中の急坂となりました。
容赦なく続く登りに、行き絶え絶えのマナムスメ。(↓の写真)
オトナ(長男坊も含む)ならヨッコラショっと乗り越えられる岩の段差も、、
カノジョからみれば股下以上の高さ。。。
いちいち、よじ登らねばならないのです。
けっぱれぇ!
とにかく、この行程で一番キツい、、、そして長い登りでした。
オトォチャンもヘロヘロになりつつある頃、、、、
フイに樹林帯を突破!
これまでの苦悩がウソのように展望が開けました。(↓の写真)
この場所は、四阿山の肩にあたる分岐点のすぐ手前。
ココまで来てしまえば、山頂までは残り僅かですよ。
根子岳を指差し、これまでの健闘を称えあう二人たち。
ああ、一時はどうなるかと思いました。。。
【時刻は12:10。大隙間より1時間25分】
肩の分岐点からは、何ともヘイワなアップダウンの道です。
木道が設置された箇所もあり、ココロ穏やかに登れましょう。(↓の写真)
この木道を登りきれば、遂に山頂!!
ではなく、、、、さらにもうひと登り隠れていたのはご愛嬌。。。
でも、ココまで来たら、もうヘコタレる訳にはいきません。
今度こそ山頂!!
標識にはキッチリと「四阿山 2354m」と書いてありますもの。(↓の写真)
ホコラが幾つも並ぶ、双方が急峻なガケとなった細長ぁい山頂。。
地形的にはイゴコチが良い場所とは言えませんが、、、
うんと苦労したのですから、キモチ的には最高のイゴコチですって。
ワタクシにとって、キチンと山頂に立った百名山は、、、
羅臼岳、大雪山、八幡平、草津白根山、筑波山、剣岳、立山、丹沢山、木曽駒ヶ岳、、、
そしてこの四阿山で10座目と言う事になりました。
マナムスメは、この中では筑波山に登っています。
【時刻は12:35。肩の分岐より25分】
やっとヒルメシタイムです。
マナムスメは、これを励みに頑張りました。
オニギリをパクつきながら、ご満悦。(↓の写真)
もう一つ励みになったのは、、、、
行きかう登山者に「エラいエラい」とホメまくられた事。
確かに、この日に出会った登山者の中では、最年少でしたもの。
ここで、牧場展望台で出会ったオヂサングループが、やっと追いついてきました。
「おおっ! ココまで来れたのか! エラかったなぁ!!」
またまたホメられ、マナムスメは増徴気味にご満悦。。。
そんなオヂサングループは・・・・
「くっそぉ。重たい思いをさせやがって!」
などと口々に叫びつつ、、、リュックから缶ビールを取り出したのです。
ゴクリ。。イイなぁ。。。
↓は、四阿山から見おろしたカルデラの内部。
直径2キロほどの火口なのだそうです。
半分近くは崩れてしまっているので、キレイなオワン型はしていません。
クドいですが、、、カルデラだと知っていなければ気がつかないでしょうね。。
↓は、すぐ北側にあるピークです。
なんと、四阿山の三角点はソチラにあるんですって!
コチラ山頂にあるのは、ちょっと格下の標高点。。
でも、コッチのほうが標高が高いのでヨシとしましょうよ。
三角点まではココから10分ほど。途中に鎖場があるそうです。
それにしても、、、
ずいぶん、その北側から登ってくる人が多いと思ったら、、、
なんと、パルコール嬬恋スキーリゾートのゴンドラが週末だけ運行していて、、、
ソレを利用すれば、1時間45分でココにたどり着けるんですって!
ううむ、、、そんなラクチンんな手段があったとわ。。知らなかった。。。
そ、そろそろ下山しましょうか。。。
【下山開始時刻 13:25】
下山開始直後、、、、、
おおっ! ニホンカモシカに遭遇!(↓の写真)
動物園とか、そういう場所以外では始めて見ましたよ。
ちなみに、、、カモシカと言ってもシカの仲間ではなく、、、、
ウシの親戚筋なのだそうです。
しばらく我々にメンチを切った後、、、、
オモムロに逃走を企てるカモシカ。(↓の写真)
この時は思いもしませんでしたけれど、、、
コイツとの遭遇が、のちほど我が家を大いに助けてくれたのでした。
下りながら、
「もう、のぼりざか、ないよね?」
などと、ケナゲに聞いてくるマナムスメ。
それなりに疲れているのでしょう。
しかし、、ブブブブブブゥ! 無情にもハズレです。
選んだ下山路は、中四阿、小四阿、これらの小さなピークを越えて菅平牧場に至る道。
従って、チョコチョコっとした登り坂は避けられません。
だって、根子岳に戻るよりは遥かにマシでしょうよ。
さっそく、眼下に中四阿が見えてきました。(↓の写真)
マナムスメが嘆く程の事も無く、アッサリと中四阿に着きました(↓の写真)
標高は2106m。あまりにもアッケない登りだったからなのか、、、
山頂のテッペンにある岩に登りたいと言う始末。。
ダメダメ。まだまだ先は長いんですから。
【時刻は14:18。四阿山山頂より53分】
このあたりから、山頂ではガスに隠されていた浅間連峰が姿を見せました。(↓の写真)
ソコに続く稜線は、ずぅぅぅっと中央分水嶺です。
南側が日本海に注ぐ水系、、北側が太平洋に繋がる水系、、
どうにも逆みたいですが、コレで正解なのです。
登りと違ってバテる事は無いものの、、、やたら長い下り坂に辟易してきた頃、、、
やっと小四阿に到着!(↓の写真)
標高は1917m、、、やっと2000mを切りましたね。
コチラも登りらしい登りはありませんでした。
二人たちの背後に映っているのが四阿山、手前に重なっているのが中四阿になります。
道標には「ファイト」と書かれた板が添えられていました。
これは、登ってきた人への励ましなのでしょうけれど、、
それを逆読みすれば、、まだまだ登山口までは距離があると解釈もできましょう。。
道標によれば、ソコまで残り1.8kmだそうです。
【時刻は15:13。 中四阿より55分】
マナムスメにとっては、下り坂でも段差が難所なんです。
オトナなら一歩で降りられる段差でも、途中に足場を探して慎重に降りなければなりません。
それで時間がかかるんです。妙なところで転んだりもしますし。。
さらに、キモチ的にもヘタれてきて、足が痛いの疲れたの、、
そんな感じで、尋常ではないスローペースになったりするんです。
しかし、、、この日のマナムスメは違いました。
その要因は熊。
この界隈も「クマに注意」の看板が見られ、実際に登山客がソレに遭遇したりもするとの事。
昨年に訪れた知床で、熊との遭遇のキケンさを教え込まれたマナムスメ。。
実際には遭遇しませんでしたが、とにかく熊がオソロシくて仕方ないんです。
早朝や夕方がキケンであると知ると、
「ゆうがたって、なんじから?」
「そうだねぇ、4時頃からかなぁ。ソレまであと30分だ」
「ええっ! タイヘンだぁ!」
ウソのようにテキパキと歩くマナムスメ。
「やすみたい」なるオネダリも自ら封印し、、、、
沢を渡る箇所だって、オジケツいている場合ではありません(↓の写真)
とにかく快調なペースで進めるのはアリガタい事です。
こんな簡単に熊作戦が成功したのは、、、、
山頂付近でニホンカモシカに遭遇したからに違いありません。
山の中で、実際に動物と遭遇する事があると思い知ったのでしょう。
カモシカさま、ありがとう。
ほどなく牧場沿いに出て、ソレに沿ってグルリと周れば、、、、、
遂にゴール!
登山口と書かれたアーチをくぐって、舗装路に出ました。
時刻は16:16分、、、登山開始から8時間37分の行程でした。
二人たち、オツカレさま。ホントに、よぉぉぉぉく頑張りました。
オトォチャンは一刻も早くキャンプ場に戻って、、、、
死ぬほどビールが飲みたいです。
【到着時刻16:16。 小四阿より1時間3分】
コースタイムまとめ:
大隙間→(1時間25分)→四阿山肩の分岐→(25分)→四阿山山頂→(53分)→中四阿→(55分)→小四阿→(1時間3分)→菅平牧場登山口
【その1】菅平~根子岳編に戻る
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